水平線の家 外壁工事と台風被害
台風24号の通過は静岡県内に広範囲にわたる停電をもたらし、強風による甚大な被害をもたらしました。残念ながら進行中の御前崎の住宅の現場においても強風により屋根のシート防水と断熱材が破損する被害を受けました。
アメダスによると瞬間最大風速は46.8m/s、平均風速は32.1m/sを記録したそうです。観測点は内陸の市街地に位置しているので、海岸線に近い計画敷地においてはさらに強い風にさらされていたことが予想されます。
現地での調査により、建設中の建物は不運にもガラスが入る前の開放型の構造状態であったことで、デッキプレート下部の隙間から防水層下部に強風が侵入し想定の約1.5倍を越える風圧力がかかり、さらにシート防水層のフラッタリング(ばたつき)により固定金具が変形しシート防水層が破断したことが要因であると判断されました。
対策として設計風圧を32m/s→36m/sに上げ固定金具の箇所数を増やし、さらに断熱材とシート防水層の設置に接着剤を併用することでフラッタリングを防ぐことをメーカー、工事管理担当と検討しています。
幸いにも取付が完了したばかりのサッシと外壁の押出成形セメント板にはまったく異常がありませんでした。
遠州灘を見渡す高台の絶景地ならではの厳しい自然条件。さらに今年は台風の上陸数も多く雨続きで工事担当者も苦労していますが、今後も引き続きサポートをしつつ慎重に工事監理を進めて行きたいと思います。
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TAPO富岡建築計画事務所